未活用の農作物に新たな命を吹き込み農家の収益モデルを変える
循環する食の未来を、日本から世界へ発信。未活用農作物を保存性の高い食品へとアップサイクルし、農家に希望を、地域に活力を届ける。
PROJECT:
農業の衰退は、地域コミュニティの衰退でもある
- プロジェクトの概要を教えてください
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小林
フォレストバンクは、日本の農家の収益モデルを変えていきたい、向上させたいという思いで立ち上げました。その手段として、規格外や余剰などの理由で廃棄されてきた農作物を活用し、ジェラートを中心に保存性の高い食品へとアップサイクルしています。全国の農家とのネットワークにより原料を調達し、直営3工場でOEM・ODMという形で法人向けに製造・供給。すでに300社以上に参画いただき、全国のホテルや飲食店、量販店、大学など幅広い業態で展開しています。
- どのようなきっかけで創業したのですか
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小林
高校時代、母の実家がある宮崎で農家が廃業していく姿を目の当たりにしたことが原点です。田舎では農業がコミュニティを支えており、一軒の農家が辞めると家庭の食卓からその作物が消え、家族の会話から農家の名前が消えていく。それがショックで、ぼんやりと「農家さんを救いたい」と考えるようになりました。その後、世界15カ国を巡り、日本の農作物の品質の高さや物流の素晴らしさを実感。さらに3、4年かけて日本全国47都道府県の農家を訪ね、農業の現場を体験しました。そうした経験が本プロジェクトにつながり、現在の原料調達のネットワークとなっています。
長期保存できるジェラートに着目し食品ロスを削減
- プロジェクトの背景には、どのような社会課題があったのでしょう
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小林
日本の農業では、品質に問題がなくても流通に乗らない農作物が大量に廃棄されています。その背景には、高齢化、低所得、IT導入の難しさといった構造的課題があります。また、農家の廃業は単なる生産停止ではなく、地域コミュニティそのものの喪失にもつながっています。
- ジェラートに着目した理由を教えてください
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小林
最初はテクノロジーの活用を考えました。けれども、年間所得が平均125万円という農家には導入は難しく、高齢者が多くITリテラシーもない。一方で、農家が6次産業化としてジャムなどの加工品を作っても、賞味期限が壁となり、結局ロスが生まれてしまうケースを多く見てきました。未活用農作物を根本的に救うには、期限という制約を超える必要があります。ジェラートにすれば、食品ロスの課題を解決できるかもしれないと考え、2023年1月にジェラートの工場を始動させました。
認知を広げることで、事業を加速させたい
- 立ち上げまでに苦労したことはありますか
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小林
スタートアップならではの課題だと思いますが、資金・人材・設備のすべてが不足していました。食品製造業としての衛生管理や設備投資のハードルも高く、試行錯誤の連続でしたが、自治体の支援制度や創業支援施設を活用しながら乗り越えてきました。現在はパート含め40名超の体制ですが、ここから100名を超える会社をめざしていきたい。そうなると採用基準も必要になるなど、組織づくりが次のテーマとなっています。
- 大阪トップランナー育成事業に応募した理由を教えてください
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小林
OEM事業は黒子になりがちですが、認知が広がることで事業が加速するのではないかと思い応募しました。現在は商談支援に加え、原価管理、採用基準、スケールしていくためのプラットフォームづくりなど、多方面で支援してもらっています。私自身、経営の勉強をしてこなかったので、経営の相談相手がいること自体が支えになっています。
めざすのは、農業を通じた地域コミュニティの再生
- 今後の展望について聞かせてください。
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小林
これからも、「ジェラートを通じて日本の農家を救う」ことをめざしていきたいと考えています。現在、未活用農作物を6万トン規模で買い取れば日本の農家が変わると言われますが、それをジェラートだけで実現することは難しい。6万トンを買い取るには、企業として消費者に広く認知され、「ジェラートといえばフォレストバンク」と言われるような存在になる必要があります。それを達成するためにも、将来的には、ピューレや他の食品、原料供給、流通インフラの構築などにも領域を広げていきたいですね。
- フォレストバンクは、どのような世界をめざしますか
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小林
私たちのミッションは、単に食品ロスを削減することではありません。日本の農家、そして地域コミュニティそのものを活性化させることです。それは、例えば、若手の農家と高齢の農家が対話しながら一つの農地を耕すというような世界です。オンライン化が進む一方で失われつつある、顔の見える関係や共に生きる感覚を復活させたい。そして、農業を通じて、人と人がつながる日本らしい地域コミュニティを創り上げていきたいと思います。
希望するマッチング
&パートナー例
- 外食企業 : PB 商品開発・原料提供
- 観光・宿泊施設 : 地域スイーツ企画
- 自治体 : 食品ロス削減・地域活性
- 教育機関・福祉施設 : 連携・雇用創出