堀

多くの女性は、さまざまな不調や悩みを抱えており、人によってバイオリズムや体調が異なります。そこで、ライフログデータを収集しAI技術を活用して解析することで、スキンケア、ボディケア、ストレスケアなど複数のケア領域において、最適な商品やサービスを完全パーソナライズで提供したいと考えました。データ分析を基に「天気予報」のように、それぞれの女性の不調を予測し、改善策を提案する、そんな新しい顧客体験の実現をめざしています。

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私はこれまで、BtoCや飲食店、上場企業向けのPR支援など、さまざまな事業を展開してきました。コロナ禍で改めて今後について考えたときに、「これからは世の中のためになるビジネスをしたい」と思ったのです。プロジェクトのきっかけは、妻が背中のニキビに悩んでいたことが始まりです。なぜ、そんなに落ち込んでいるのか分からず「薬塗ったら治るでしょう」というと「治らない」という。そこからいろいろ調べると、女性の美容の悩みや不調というのは人それぞれであり、簡単な問題ではないことが分かってきました。そこで、「これを生涯の仕事としてビジネスをしていこう」と決意しました。

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その人の人生のデータ、いわゆるライフログデータをAIで解析することにより、女性の美容と健康の悩みに完全パーソナライズしたケアや解決策を提供することをめざしています。例えば、「彼氏と喧嘩して翌日体調が悪くなった」というデータが取れれば、喧嘩した翌日は不調が起こるかもしれない、とアナウンスができるようになります。そうすると、予測でき、備えたり、予定を変えたりできる。「天気予報」のように未来がわかるようになれば、人生がもっと豊かになるのではないでしょうか。

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まず、サービスを提供するには膨大なデータが必要になります。そこで、店舗展開により、ライフログデータをストックしていく必要があります。また、エステなどのスキンケアをはじめ、ピラティスやパーソナルトレーニングといったボディケア、管理栄養士の指導に基づくインナーケアサービスも考えています。さらには、ストレスケアとして公認心理士のカウンセリングをオンラインとオフラインの両方で提供していきたいと考えています。データの蓄積を含め、当面の目標を50店舗とし、現在一歩ずつ、進めている段階です。

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まだ「天気予報がない」というイメージです。「ツバメが低く飛んだら雨が降る」というように自分たちの体感として、美容と健康の不調を感じている部分が多いなと感じています。そうではない、予測できるということをお客様にも伝える必要がありますし、私たち自身もそれを実証していかなければなりません。女性の不調やフェムテックについては未だ広く知られていない部分が多いので、啓蒙の意味でも私たちが進化しながら進めていく必要があると感じています。そういう意味では、お客様に育てていただいていますし、スタッフも含めて、価値観を共有しながら一緒にやっているという実感はあります。現在、40名くらい社員がいますが、僕以外は全員女性です。本事業は目標の一つとして「女性の幸せの創造」を掲げているので、女性活躍推進という思考を強く持ちつつ女性の採用を積極的に進めています。

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そもそも事業の成り立ちが、「妻を含めた女性たちを幸せにしたい」というパッションから始まっています。私は文系出身ですし、研究者でもなければエンジニアでもありません。マーケティングや経営はできますが、AIの未来予測における数式やアルゴリズムというのも専門ではない。そういう意味で、エンジニアや大学でのアルゴリズムの研究など、一緒に事業を進めていく提携先や協働先を紹介いただきたいというのがありました。現在、医療機関との出会いがあり連携を進めていますが、まさにコーディネータの方のアドバイスや後ろ盾をいただきながら少しずつ動いているところです。朝令暮改が多く多分ご苦労されているかと思いますが、その都度対応していただけてありがたいです。

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50店舗出店というのはあくまで通過点に過ぎません。店舗とオンラインの両方でサービスを展開することでアルゴリズムを構築し、高精度なデータ活用を通じて、個々に最適化されたケアを提供できるビジネスモデルを構築していきたいと考えています。そして、日本国内にとどまらず、グローバル展開を視野に入れ、女性の健康と美をサポートする新たなプラットフォーマーとして展開したい。ホットペッパービューティーとアマゾンをかけ合わせたような流通を担う会社に成長し、世の中の女性たちの人生が幸せになる世界を作りたいと本気で思っています。そんな世界に向かって一緒に思いを持っていただける方がいらっしゃれば、ぜひ一緒に何かをしていきたいですね。