大阪トップランナー育成事業

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2025年度第2期 介護

労務管理の手間を軽減し、もっと働きやすく、経営しやすい介護業界へ

株式会社プラスワン・イノベーション

法令遵守や手当制度、人員配置の最適化まで。通常の勤怠ソフトでは対応が難しい介護現場にフィットするサービスを提供。

介護業界の複雑な勤務体制をスムーズに管理

介護業界では、どのような課題がありましたか

中尾

介護業界の勤怠管理は、他業界と比べて非常に特殊です。介護報酬は税金で賄われているため、人員配置ルールが法律で厳格に定められています。また、職員が複数のサービスを兼務することが多く、その場合、それぞれの勤務実績を正確に分けて記録しなければなりません。しかし、そうした要件に対応できるツールはほとんどなく、いまだに紙に手書きで勤怠管理をしている事業所も少なくありません。汎用ツールを「ごまかしながら」使っているケースも多い。事務員が月の3分の2を手作業の集計に費やしている事業所もあり、介護業界はDXがかなり遅れているという印象です。

開発したクラウドサービス「LINDA(リンダ)」について教えてください

中尾

「LINDA」は、介護業界特有の課題を前提に設計した、介護福祉・障がい福祉事業者向けの勤怠管理・シフト管理システムです。人員配置の最適化を実現し、事業×職種の兼務にも対応。複雑な勤務体制をスムーズに管理することができます。また、事業別の勤務時間を自動集計し、人件費を日別に可視化することができます。クラウド型でありながら、事業所ごとの独自ルールにも柔軟に対応できるよう設計しています。

現場の声から生まれた業界特化型クラウドサービス

どのような経緯で立ち上げましたか

中尾

もともと私はフリーランスのシステムエンジニアとして、メーカー向けに在庫管理システムなどを開発していました。「自分たちのサービスを持ちたい」という思いから法人化しましたが、何を作るかという“ネタ”がなかった。そこで、知り合いの経営者を一人ずつ訪ねて「困りごと」を聞いて回り、まず一般的な勤怠管理ソフトを作りました。けれども、世の中をよく見渡せば汎用的な勤怠管理ツールがすでに溢れており、勝ち目がないとわかった。「これは失敗したかな」と思っていたところ、豊岡市で住宅型有料老人ホームや訪問看護・介護事業を展開されている株式会社太陽ライフサポート様が声をかけてくださったんです。

それが、介護業界に目を向けたきっかけだったのですね

中尾

はい、「勤怠管理でものすごく困っている。社長ならシステムを作れるんじゃないか」と言われたのがきっかけです。オーダーメイドで作る費用はないがクラウドサービスなら払える。現場の課題を伝えるのでSaaSとして作ってほしいと。弊社はスタートアップですから身軽ですし、スピーディーな開発が得意だったこともあり、「じゃあ、やらせてもらおう」と、まずは太陽ライフサポート様向けの試作版を約3か月で開発しました。

介護業界ならではの複雑さに向き合い、業務を効率化

開発で苦労した点はありますか

中尾

一番苦労したのは、労務や介護保険法の理解です。専門書を読んだり、AIに聞いたり、何よりお客様から教えていただきながら学びました。また、次々と出てくる現場の課題、労務の課題に対応するため、一年間でおよそ400の機能を開発しました。正式リリースまでに1年半かかり、2025年5月にリリース。年内に10社の契約を目標にしていましたが無事に達成でき、現在は北海道から沖縄まで、全国の約200事業所で利用されています。

リリース後、どのような手応えを感じていますか。

中尾

介護業界では、勤怠管理とシフト管理が分断されていました。「LINDA」ではそれを一体化しているので、労務管理にかかる手間を大幅に軽減することができたという声が届いています。また、行政提出書類の作成時間が半分になったと喜んでくださった事業所もあります。「残業が減った」「早く帰って子どもとお風呂に入れるようになった」という声を聞くと、本当にうれしいですね。

小規模でも「ほんの一工夫」で喜んでもらえるサービスを

大阪トップランナー育成事業の支援にどういうことを期待しますか

中尾

まだ始まったばかりですが、展示会への出展や拡販など、これからの課題である営業面での支援を期待しています。何より、定期的に相談でき、励ましや指摘をもらえる相手がいること自体が心強いです。「今月、営業で2件取れました」とコーディネータに報告すると、一緒に喜んでもらえる。社長は孤独ですから、そういう支えがとても重要だなと感じているところです。

今後の展望について教えてください。

中尾

まだまだ介護事業者は課題が山積で、今も次々と新しい要望が届きます。「LINDA」は、現場の人の声を聞きながら作っているので、オンリーワンの機能が豊富ですし、今後もどんどん進化させていきたいと考えています。社名の「プラスワン・イノベーション」には、大規模な資本がなくても、ほんの一工夫で人に喜んでもらえるものを作りたい、という思いを込めました。私とプログラマー1名でやっているような小さな会社ですが、だからこそ、お客様の声と向き合いながら、喜んでもらえるサービスを届けていきたいと思っています。

希望するマッチング
&パートナー例

  • 介護・障がい福祉の事業者や業界団体
  • 社労士・税理士、技能人材紹介、介護関連商材の販売店など

株式会社プラスワン・イノベーション

「使う人のことを考えた」ソフトウェアの開発・運用・継続的な改善

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