
家事の省力化によって、暮らしや心にゆとりを生み出す新ブランドを。
OEM事業で培った数々の処方と製造技術を活かし、より豊かな暮らしのために、家事の省力化と環境負荷の低減につながる新たなブランドを開発。
BtoBからBtoCへ、新ブランドを立ち上げ。
- 認定プロジェクトについて教えてください。
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清水
弊社はOEMやODMとして企業様の業務用洗剤や虫除け、化粧品などの研究開発、製造を手がけてきました。植物由来の原料を使用するなどエコにつながる処方も多く有しており、もっと多くの方に使っていただきたいとBtoC向けの商品として「&eco(アンドエコ)」という新ブランドを立ち上げました。
- どのような課題や経緯があったのでしょう。
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清水
BtoCの商品を作るとなったときに、ユーザーはどのぐらいエコを意識しているのか、という疑問が浮かび上がりました。弊社の主力製品である「水ピカ」の商品レビューを見ると、便利だったり、面倒な掃除がラクになったりするという理由で買われている。まずは汚れ落ちという機能ありきで、その上で環境に配慮している商品がいい、というスタンスであることが分かってきました。また、核家族化が進み共働き家庭が増え、子どもの進学や介護の問題などで時間的にも金銭的にもゆとりがない人が多くなっています。そういう人たちの生活や心にゆとりを生みだすには、家事を省力化してラクにすることが有効ではないかと考えたのです。

高い機能性&エコで「家中のクリーニング」を可能に。
- ブランド名にはどのような思いが込められていますか。
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清水
洗浄力と機能性、そして安全性が高いことは前提として「ついでにエコ」という意味で「&eco」というネーミングにしました。一時期、SDGsが声高に叫ばれた時期がありましたが、最近は世の中がやや疲弊してきているようにも感じます。日々の家事では、無理をしてできないことを頑張ろうとすると疲れてしまう。自分の手が届くできる範囲でエコが可能になる、使っていたらエコだった、というくらいが、ちょうどいいのではないでしょうか。
- 「&eco」はどのようなラインナップになるのでしょう。
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清水
「家中のクリーニング」をコンセプトに、洗剤、消臭、除菌、掃除、洗濯のアイテムを出していく予定です。除菌力や殺菌力の効果の高い植物由来の原料など、新しい原料も続々と出てきています。私たちが持つ知見に加えて、そうした原料を使用することで環境への負荷を少なくするなど、一般のお客様向けの処方を見直しているところです。エコ製品は高価になりがちですが、一般消費者でも手が届く価格にしたいと考えています。

環境負荷の少ない製品を、輸送費を抑えて海外へ。
- 環境に配慮した「ボトラーシステム」について教えてください。
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清水
大阪市経済戦略局および環境局からJICA(国際協力機構)のSDGsビジネス支援事業のご紹介があり、JICAから海外にできるだけ環境負荷の少ない製品を、という話がありました。衛生環境に課題を抱える途上国に向けて、日本品質の環境配慮型製品を世界展開することで、SDGsグローバル目標に貢献することをめざしています。30倍濃縮の洗剤など濃度が高いものであれば、輸送時の積載効率を高め、輸送費も下げられますし、プラスチックの削減もできる。また、現地の企業が希釈して製品化すれば、現地での雇用も生まれます。アジアやアフリカなど、環境に優しい製品があまり流通していない国にとっては、今後そういう製品が安価に買えるようになるとエコに対する意識も広まっていく。そういう面でも世界に貢献できるのではないかと考えています。

- 大阪トップランナー育成事業に認定され、どのようなことを期待しますか。
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清水
現在、BtoCの販売ノウハウが全くない状態なので、その部分で知恵を借りたいと思っています。販売チャネルを既存の他社ECサイトに加えて、自社ECサイト立ち上げやセレクトショップなど実店舗での展開も考えています。一般の方々に使っていただこうと思うと、SNSや自社のホームページなど発信するためのツールも必要になってくる。マーケティングやECの販売戦略、社内のシステムにも関わってきます。現状、人手が不足しているのでそういった部分での支援に期待しています。

心のゆとりが、豊かな社会を生み出す。
- 今後、めざす未来について教えてください。
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清水
「&eco」の製品を使っていただいて時間やお金にゆとりができれば、心にもゆとりが生まれます。気持ちに余裕があれば周りの人にも優しくできる。誰もが少し豊かな気持ちになれば、最終的には世界中が豊かになる、その助けになる製品を開発・製造し、発信していきたいと考えています。また、世の中に貢献するためにも、従業員の暮らしを守るためにも、会社を存続させることが重要になります。これまでは製造部門がなかったのですが、コロナ禍の助成金を活用し自社工場を新たに作り、生産体制も整ってきました。会社を持続させるためには、今後若い人材も必要になります。採用に力を入れるという意味でも、会社の認知度を上げていくことも必要だと考えています。

希望するマッチング
&パートナー例
- オリジナル洗剤、芳香剤、消臭剤などのODM/OEM 検討企業
- 原液供給(ボトラーシステム)・OEMを希望する海外の事業者