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人が国境を超えて活躍する自由な未来の実現を夢見て

PROJECT
外国人採用に革新をもたらすクラウドサービス「SMILEマッチング」
COMPANY
株式会社CROSLAN

人が国境を超えて活躍する自由な未来の実現を夢見て

日本企業の深刻な人手不足を解消する在留資格「特定技能」。
企業が特定技能外国人を直接採用する上でのハードルをITで解消し、国境を超えた人の活躍を実現する。

特定技能外国人を海外から直接採用

― 認定プロジェクトとなった「SMILEマッチング」についてお教えください。
川村 2019年から在留資格「特定技能」制度がスタートしました。これは人手不足が特に深刻とされている12分野において、即戦力としての外国人材の就労を可能にするものです。これまでも現場で外国人就労の方法として技能実習制度がありましたが、基本的に監理団体経由でしか雇用できませんでした。
また、技能実習と即戦力という制度自体の趣旨の違いもあります。特定技能は、試験などで日本語能力や技術水準を満たすと認められた人材であれば、企業による直接採用も可能です。そこでクラウドサービスを利用して企業が外国人をダイレクトに採用できるサービスが「SMILEマッチング」です。

― 具体的にはどのようにしてマッチングするのでしょうか。
川村 特定技能の外国人を求める企業から求人を出していただき、条件にあった外国人求職者が応募します。今後は、現地の送り出し機関や人材紹介会社と連携して、特定技能をもつ人材をある程度プールしておくような体制構築も考えています。さらには、個人の技能の詳細はもちろんパーソナリティなどの情報も提供して、企業と求職者がしっかりとマッチングできる信用担保のような仕組みを取り入れていきたい。このように着実にステップアップしていく形でサービスの拡充を計画しています。

企業が特定技能外国人を直接採用しやすい仕組みを構築

― このサービスを提供するきっかけについて教えてください。
川村 企業が特定技能外国人を直接採用できるといっても、なかなかハードルが高い現状があります。行政手続きや雇用管理の面で、結局は外部団体に委託するしかない。そうするとコストが見合わなかったり、採用のタイミングが自由にならず硬直化したり、直接雇用という制度のメリットが活かせない。

― 新しい制度ですから運用面でまだまだ課題があるわけですね。
川村 そこで私たちは、まず「SMILEVISA」というSaaSつまりインターネットサービスを起ち上げました。これはフロー形式で項目を入力していけば特定技能外国人の採用のための申請書類が自動的に作成され、雇用後の人材管理もペーパーレスでおこなえるシステムです。開発スタートが特定技能制度の始まった2019年で、2020年から試験運用を開始し、2022年には有料版に移行しました。
これによって特定技能外国人を企業が自ら採用するための手間や費用といったハードルを大きく下げることができました。さらに次の段階として、必要とする人材を国内外から直接リクルートするためのシステムとして開発したのが大阪トップランナー認定プロジェクトの「SMILEマッチング」です。2024年5月以降から試験運用を開始予定です。

企業ニーズに対応した情報提供で人材のミスマッチを防止

― サービス開発にあたって苦労していることはありますか。
川村 ベンチャーですからキャッシュフローと資金調達のタイミングなど、苦労することはもちろんあります。
現在特に課題としているのは、企業側のニーズにどのように応えていくかですね。CROSLANのサービスを利用していただいている企業は日本全国に幅広くあります。そうした中、例えば溶接工を募集するとして、その人材がどんな分野の溶接が得意なのか、どの程度の技術水準なのかが分からないと採用後にミスマッチになってしまう。求職者側の自己申告に対してエビデンスをきちんと提供できるようなサービスにしていきたいと苦心しているところです。

― 特定技能外国人に対する市場の期待感はどんな感じですか。
川村 2019年4月に受け入れが開始されてからほどなくコロナ禍で入国制限が始まったわけですが、2023年4月に入国制限が解除されるとその反動のように入国者が増加しているのが現状です。特定技能制度はもともと5年間で特定技能外国人の受入人数34万人を目標としていましたが、コロナ禍での制約があった中にもかかわらず目標の半数の20万人を既に超えています。今後はさらに伸びていくと思います。

TURNING POINT

企国境を越えて人材が活躍し交流できる未来へ

― 日本で就労を希望する外国人の意識はどのようなものでしょうか。
川村 実は金銭的な待遇だけでいうと、日本はもうそれほど魅力的ではなくなっています。欧米やオーストラリアに比べてやはり人気が落ちてきている。けれど、四季の美しさや治安の良さといった生活環境に惹かれて就労を希望する方も増えています。熟練した技能をもつ人材向けの特定技能2号という在留資格になれば家族の帯同も許されますので、日本の教育水準の高さを魅力に感じている声もよく聞きます。お金目的の人が減っているのは、逆に外国人労働者に対する偏見を減らしていく効果もあるのではないかと期待しています。

― 「SMILEマッチング」の将来的な展望はいかがですか。
川村 もともと私たちCROSLANの企業コンセプトは「国境をこえてワクワクする世界」の実現です。 ですので、日本に来る外国人だけではなく、日本から海外に行く、あるいは日本に帰ってくる日本人も支援していきたい。例えば海外での医療活動に関心をもっておられる医療技術者や、卒業後は海外での就職を考えておられる学生さんなどです。国と国とが双方向で人材交流できるような仕組みをつくりあげたい。そのためにも「SMILEマッチング」の海外展開は将来的な夢です。

希望するマッチング&パートナー例

  • 特定技能外国人の受入企業
  • 外国人労働者支援サービスを提供する事業会社
  • 外国人の人材紹介会社

企業DATA

① 外国人材紹介・受け入れサポート
② 特定技能外国人の受け入れ管理クラウドサービス「SMILEVISA」の開発・運営
③ 翻訳・通訳

株式会社CROSLAN
代表取締役 川村 敦